世界で一番贅沢な旅　戸井十月　小学館

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たとえば、2昼夜バイクで走り続け、半径100kmの周囲に誰1人いない荒野でビバーク(野宿)する。あるいは、南海の小島を衝動買いして、海人たちとのんびり過ごす。次は、海外へと雄飛した若き日本人越境者たちの壮大な夢に、耳を傾ける。スラム街では、貧しくとも人生を楽しんでいる子供たちに、一宿一飯の恩義を受ける。もちろん、莫大な借金を抱えてでも、旅に出る……。そんな冒険旅行の記録をたどっていくと、“パック・ツアー”や“にわかアウトドア”など、どこが面白いのかという疑問が湧いてくる。 地を這う旅を続けていると、自然も人間もその生々しい姿を旅人に露わにする。時にその厳しさに痛めつけられ、たとえ死を意識しようとも、今、必死で生きようとしている自分の身体を実感する充実と快感がくせになる――そんな“生の充実と快感”を求めて、また性懲りもなく苦境・辺境へと向かってゆくのだ、と筆者は言う。 7年がかりの5大陸1周旅行を夢想し、総額500万円で南の島に家を建て、砂漠横断ラリーで優勝をもくろむ、行動派作家が綴る22か国・10万kmの壮大なサバイバルの記録。 ハード・ユースにも耐える“究極のサバイバル・グッズ”も紹介。

中古（中）わりときれいです。
１９９９年１１月２０日　初版第１刷発行　定価１３００円（税別）